SSブログ

如来山城(宮城県石巻市) [古城めぐり(宮城)]

DSCN2256.JPG←主郭周囲の三重横堀の内堀
(2020年2月訪城)
 如来山城は、如来山館とも言い、城主は葛西氏の家臣葛西典益(伝益?)入道であったとも、或いは永正年間(1504~21年)に七尾城の山内首藤氏と同盟を結んだ牛田典膳とも伝えられる。永正合戦では、葛西氏は山内首藤氏を撃ち破って没落させているので、元々牛田典膳の居城であったものを、葛西氏による山内首藤氏攻略後に、葛西氏が入城した可能性も考えられる。1511~90年まで、葛西氏一族の城であったと言う。

 如来山城は、旧北上川東岸の比高わずか10m程の台地上に築かれている。台地の南を通る県道61号線と堤防の交差部付近に城址解説板があり、そこから堤防上の小道を北へ向かうと、五十鈴神社と大日堂があり、その東側がもう城域である。この辺りは主郭の西側に当たり、久しぶりの倒竹地獄である。しかし倒竹が酷いのは主郭西側だけで、少し東に向かえば普通程度の薮になる。主郭は横長の台形状の形状で、台地の南端に位置している。主郭の外周の三方(東・北・西)は堀が廻らされている。この堀は、東と北では三重横堀となっており、しかも丘の上であるにも関わらず湧水があるらしく、内堀は半分以上が水堀となっている。中間土塁は、南東部では幅広に広がって、先端が物見台となっている。一方西側では、外堀はそのまま掘り切って終わりとなっており、中堀は腰曲輪に変化している。主郭内は耕作放棄地の薮となっている。おそらく主郭の北に広がる丘陵にも外郭が広がっていたと思われるが、現在は宅地化されているので、遺構はよくわからない。
 如来山城は、単純な構造の城であるが、三重横堀は見応えがある。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/38.588967/141.270694/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0


一度は行くべき 行きにくい城 (双葉社スーパームック)

一度は行くべき 行きにくい城 (双葉社スーパームック)

  • 作者: 双葉社
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2019/03/23
  • メディア: ムック


タグ:中世平山城
nice!(5)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント