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小鳥崎館(岩手県北上市) [古城めぐり(岩手)]

DSCN7890.JPG←外周の大きな空堀
 小鳥崎館は、天正年間(1573~92年)の『和賀御分限録』によれば、飛勢城主和賀氏の重臣都鳥(とどり)平馬玄蕃の居館であったと伝えられる。

 小鳥崎館は、北上川西岸の比高20m程の丘陵の北東端に築かれている。登城路がわからなかったので、私は西の墓地から薮を突っ切って訪城したが、南にある弁財天社から散策路があったことがわかったので(解説板もある)、この後に訪城する方は弁財天社を目指せばよい。尚、この弁財天社は小鳥崎館の氏神であったとされ、また古くは安倍貞任の弟黒沢尻五郎正任(黒澤尻柵城主)の子がこの地に住んで氏神として祀ったのが始まりと伝えられる。館は、空堀で区画された東西2郭から構成されている。2つの曲輪の南・西の外周は幅10m、深さ6m程の大空堀で囲繞されている。また西の空堀だけ、更に西側に空堀が穿たれ、二重堀となっている。東西2郭の内、東の方がやや高いのでこれが主郭であろう。主郭の西辺には空堀に沿って土塁が築かれている。主郭の北・東には腰曲輪が巡らされ、南空堀の東端は切通しの登城路となって東麓の民家裏に繋がっている。この他、東西2郭を分断する中央の空堀は、箱堀となっており、途中に横矢掛りの屈曲がある。また主郭北の腰曲輪と連絡しており、城内通路を兼ねていたことがわかる。見事な空堀がよく残る館跡である。
屈曲する中央の空堀→DSCN7947.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/39.301204/141.146851/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


東北の名城を歩く 北東北編: 青森・岩手・秋田

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