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立ノ越城(茨城県阿見町) [古城めぐり(茨城)]

IMG_8009.JPG←主郭前面の空堀と隅櫓台
 立ノ越城は、歴史不詳の城である。伝承では、羽成監物という武士の城であったと言われるが、羽成監物がどのような武士であったのかはよくわからない。
 立ノ越城は、花室川南岸の段丘のやや奥まった部分にある比高15m程の半島状台地の上に築かれている。ほぼ単郭の城であるが、遺構はよく残っている。ほぼ長方形をした主郭は土塁で囲まれ、南西角・北西角・北東角の3ヶ所に横矢張出しの隅櫓台が築かれ、南東辺中央部にも張り出した櫓台が築かれている。また主郭の周囲には空堀が廻らされているが、腰曲輪も兼ねた空堀であった様である。北側に土橋が架かっており、北の緩斜面の外郭に通じている。前述の隅櫓台はこの土橋への横矢を強く意識したものである。この他、主郭の南西に土塁で囲まれた小さな囲郭があり、また北西斜面の下方には船着き場か井戸曲輪と思われる囲郭も確認できる。一方で、横矢掛かりは東側に多く配置されており、東側からの攻撃を強く意識していることが感じられる。比較的簡素な構造の小規模な城砦であるが、横矢掛かりが多用されていることを考えると、戦国後期の城砦であったと推測される。
北外郭に通じる土橋→IMG_8017.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.044970/140.206575/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:中世平山城
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