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奥池ヶ谷城(静岡県静岡市葵区) [古城めぐり(静岡)]

DSC00251.JPG←石積みの残欠が散在する曲輪群
 奥池ヶ谷城は、歴史不詳の山城である。伝承によれば、南北朝時代に今川範国が軍功によって駿河守護となった後、1341年にその家臣友任氏が奥池ヶ谷城に居を構えたとされるが確証はない。駿河今川氏の財源であった安倍金山のあった地方でもあることから、室町時代に今川氏の城郭が構えられたことは間違いないと思われる。
 奥池ヶ谷城は、中河内川が大きく西に蛇行する部分に東から張り出した、標高362mの半島状の山に築かれている。東基部の県道から登山道が整備されている。この尾根筋は結構急な登り道で、途中にはいくつかの小郭が築かれている。本城域の入口には堀切で分断され土橋の掛かった馬出し状の小郭が置かれ、その上には曲輪先端の櫓台がそびえて、防御を厳重にしている。ここから山頂の主郭までの間には数段の曲輪が置かれ、その脇には倉庫などが置かれたとみられる腰曲輪も築かれている。主郭は、背後に物見台を備えているが、規模は比較的小さい。主郭の西斜面には4~5段の曲輪群が広がっており、石積みの残欠が多数散在している。奥池ヶ谷城は、堀切が少なく、基本的に段曲輪群だけで構成された、比較的古い形態の山城である。しかし石積みが築かれているということは、戦国期頃まで継続的に使用されたことを示しているのかもしれない。
東側の堀切・土橋と小郭→DSC00272.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.146898/138.325456/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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