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笹野山楯(山形県米沢市) [古城めぐり(山形)]

IMG_1644.JPG←一応堀切です
 笹野山楯は、歴史不詳の城である。伝承では、伊達氏家臣の遠藤兵庫が楯主であったと言われるが、確証はないと言う。
 笹野山楯は、笹野観音堂の背後の丘陵中腹に築かれた城である。観音堂の北側から山中に入る道が付いているので、左程苦労することはないが、かなり道の藪化が進んでいるので、夏場だと道がわからなくなる危険性がある。城内はものすごい薮で、遺構の状況は平場が広がっているということがわかるぐらいで、ほとんど確認することができない。『山形県中世城館遺跡調査報告書』の縄張図がなければ、多分ほとんどわからないところだったろう。頂部に主郭を置き、そこから階段状に帯曲輪群を連ね、下方にニノ郭を置いている。はっきりわかるのは、ニノ郭前面の横堀と、主郭背後の土塁と堀切、更に数十m西の堀切ぐらいである。また主郭には小さな櫓台も備わっていた様である。城内を山道が貫通しているので、一部遺構が破壊されているが、逆にこの道がなければ、薮に阻まれて主郭や堀切に到達できないところだった。一応横堀・堀切はあるが、何しろ藪がひどく、技巧性もあまりない平凡な縄張りの城で、残念である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/37.880288/140.089998/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1

※東北地方では、堀切や畝状竪堀などで防御された完全な山城も「館」と呼ばれますが、関東その他の地方で所謂「館」と称される平地の居館と趣が異なるため、両者を区別する都合上、当ブログでは山城については「楯」の呼称を採用しています。
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