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飯村根古屋城(栃木県茂木町) [古城めぐり(栃木)]

IMG_0304.JPG←主郭背後の二重堀切の内堀
 飯村根古屋城は、益子氏の家臣飯村氏の初期の居城である。1392年に飯村備前守則宗が当主の時、新たに飯村城を築いて居城を移したと伝えられている。しかし現在見られる遺構は戦国期のものと考えられ、飯村城へ移城後も有事の際の詰城として存続していたのではないかと思われる。

 飯村根古屋城は、飯村城から真東に750m程の位置にある比高35m程の丘陵先端部に築かれている。民家の真裏の山で、入山にはこの民家の方の了解をもらう必要がある。私が訪城した時は最初留守だったが、たまたま小母さんが帰宅したので、了解をもらって登城した。登り道を登っていくと、数段の腰曲輪群を経由して主郭手前まで達する。途中、城道は土塁で側方を画し、上方には塁線と櫓台があってそこから監視されている。この櫓台は、主郭周囲に廻らされた横堀外周の土塁上にある。主郭は急峻な切岸で囲まれ、南側に横堀を穿って防御している。主郭の虎口は、ちょうど前述の櫓台から横堀を挟んだ向かいにあり、位置関係から考えて主郭虎口と櫓台は木橋で連結していた可能性がある。また主郭横堀はこの櫓台を巻くように屈曲して横矢掛かりを設けている。主郭は後部1/3を土塁で囲んでおり、特に背面は高土塁で、その背後には稜線を分断する二重堀切が穿たれている。二重堀切の北側は急な斜面だが、南側は腰曲輪が築かれており、武者溜まり的な機能を有していたように思われる。この他、主郭の西側から南側にかけて数段の腰曲輪群を築いている。藪もあまりひどくなく、遺構もよく残っているので、規模は比較的小さいが見応えのある城である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.474203/140.179260/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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