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中丸砦(山梨県北杜市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN1053.JPG←外周の横堀らしい段築
(2020年7月訪城)
 中丸砦は、本能寺の変の後の武田遺領争奪戦「天正壬午の乱」で、北条軍が陣地として使用したと推測される城砦である。伝承では、古くは甲斐源氏の一族逸見清光の塁とも伝えられるが、確証はない。『甲斐の山城と館』では、「古くから土豪の館があった地と考えられ、それを(中略)南方の深沢の砦と共に北条軍に利用され、その時に手を加えられた」としている。「天正壬午の乱」では、8月末に北条軍と徳川方の武川衆(釜無川流域の地域武士団)とが花水坂で戦っており、花水坂を監視し押さえる位置にあった中丸砦が、北条軍に使用されていたことは十分考えられることとされる。

 中丸砦は、大深沢川に面した断崖上の舌状台地に築かれている。ほぼ方形をした塁線が残っているが、郭内は耕地化しており改変を受けている。見た限りでは土塁もなく、ただの畑であるが、外周下方に横堀か腰曲輪らしい段が築かれている。しかし夏場だと薮で形状がよくわからない。尚、ここは民家に近いが、この外周の平場に鹿がいて、ダッシュで逃げていった。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.821676/138.359274/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


天正壬午の乱 増補改訂版

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  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2015/07/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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