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城ヶ峰砦(長野県箕輪町) [古城めぐり(長野)]

DSCN7175.JPG←2本目の堀切
 城ヶ峰砦は、歴史不詳の城砦である。『信濃の山城と館』では、下伊那に移る前にこの地を本拠としていた知久氏か、知久氏に関係する土豪が築き、後に小式部城山を主峰とする城砦群と共に別の勢力によって改修されたのではないかと推測している。

 城ヶ峰砦は、前述の通り、小式部城山を主峰とする城砦群の一で、小式部城山の西麓の峰の一つに築かれている。標高850m、比高130m程である。山頂に土塁で囲まれた主郭を置き、西側斜面に幾重にも腰曲輪群を築いた縄張りとなっている。この腰曲輪群を登っていく登道があるらしいのだが、この山、里山を大切にしている長野県ではかつて見たこともないような酷い笹薮で全体が覆われてしまっている。登路もほとんど消失しており、道が現れては消え現れては消えの繰り返しで、主郭まで辿り着くのが大変である。主郭には城址の石碑があったらしいが、薮で見逃してしまった。主郭背後に当たる東の尾根には、3本の堀切が穿たれているが、砦と言うにはあまりにも規模が大きい堀切である。しかもかなりの斜度を持った鋭い薬研堀で、側方に長い竪堀が落ちている。2本目と3本目の間はやや距離があり、間の尾根上に小さい曲輪が築かれていた様である。大きな連発の堀切だけが異彩を放つ城であるが、踏査は容易ではない。
主郭→DSCN7156.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.942775/138.003259/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


信濃の山城と館〈第5巻〉上伊那編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

信濃の山城と館〈第5巻〉上伊那編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2013/06/01
  • メディア: 単行本


タグ:中世山城
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