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黒丸城(長野県青木村) [古城めぐり(長野)]

DSCN7108.JPG←北尾根の堀切群
 黒丸城は、歴史不詳の城である。朝倉但馬守の城との伝承もあるが、朝倉氏についての事績も伝わっていない。

 黒丸城は、飯縄山から南に派生する標高738mの支尾根に築かれている。南麓から登山道が付いているので、迷うことなく登ることができる。山頂に、縦長の主郭と二ノ郭を南北に並べ、二ノ郭前面の南斜面に多数の腰曲輪群を築いた縄張りとなっている。登山道は往時の大手道で、この腰曲輪群の中をジグザグに縫うように登っていく。腰曲輪群の左右には3本ほどの竪堀が穿たれ、腰曲輪群最上段の小郭の前面と後面にも両側に竪堀が落ちている。その上が二ノ郭で、主郭との間は切岸だけで区画されている。主郭は後部に土塁を築き、その背後に堀切を穿って分断している。この堀切の北には小郭・堀切・小郭・堀切と連なって城域が終わっている。一方、主郭・二ノ郭の接続部から西に伸びる支尾根にも堀切が穿たれ、その下方には竪土塁が構築されている。竪土塁の両側も竪堀っぽくなっているが薮で遺構がよくわからない。また、この西尾根の堀切から落ちる竪堀から、腰曲輪群最上段の小郭後部から落ちる竪堀との間の斜面にも竪堀群が穿たれ、畝状竪堀が形成されている。この畝状竪堀は形は明瞭だが、草木が多く見栄えしない。以上が黒丸城の遺構で、堀切・竪堀を効果的に配置した縄張りの城である。
西斜面の竪堀→DSCN7132.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.389532/138.144515/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世山城
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