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高嶺城(富山県富山市) [古城めぐり(富山)]

DSCN6139.JPG←横堀と北東の櫓台
 高嶺城は、歴史不詳の城である。神保氏の部将が城主であったとも、或いは丹羽市右衛門という武士が城主であったが上杉氏に攻撃されて落城したとも伝えられる。

 高嶺城は、仁歩川西岸の南北に連なる丘陵上の、東側に突出した標高260mの峰に築かれている。この城へ登るには、南の水田地帯の道を登って南東中腹に至り、そこから斜面を直答するルートと、北尾根を貫通する市道から未舗装の林道に入り、林道伝いに城の直下までくるルートの2種類があるらしく、私は前者で訪城した。広い主郭を持つ単郭の城で、大まかには半月形をした曲輪形状となっている。北側半周には低土塁が築かれ、その外周に横堀が穿たれている。塁線は緩やかに凹凸のカーブを描いており、北東には張出しの櫓台、北西には出枡形の虎口が築かれている。また櫓台の西には虎口らしき土塁の切れ目があり、横堀をまたいで木橋で繋がっていたようである。櫓台は、この木橋に横矢を掛ける形となっている。櫓台東の横堀は、途中までは残っているが、重機で破壊を受けている。主郭内は削平の甘い地山で、内部が傾斜している。恒常的に使われたのではなく、陣城として一時的に使われた城だったように感じられる。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.559972/137.119128/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


越中中世城郭図面集 1(中央部編(富山市・中新川郡

越中中世城郭図面集 1(中央部編(富山市・中新川郡

  • 作者: 佐伯 哲也
  • 出版社/メーカー: 桂書房
  • 発売日: 2023/03/26
  • メディア: 大型本


タグ:中世山城
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