三居寺館(岩手県金ケ崎町) [古城めぐり(岩手)]
←西館南の二重堀
三居寺館は、歴史不詳の城館である。黒沢川南岸の比高20m程の段丘北面に築かれている。南の車道から途中の畑まで小道があるが、その先は明確な道がないので、山林を突っ切って段丘北辺部を目指して歩くしかない。『岩手県中世城館跡分布調査報告書』では「西郭と東郭からなる」と書かれていて、この表現だと東西に2郭が並んでいる様に解されるが、実際には間が110m程離れた完全に独立した2城から成る。ここでは西館・東館と呼ぶことにする。
←東館の主郭南の空堀
東館は、段丘の北東角に位置し、長方形のやや小ぶりな主郭の西と南に空堀を穿っている。空堀・切岸の規模は西館より大きく、主郭の空堀沿いには低土塁が築かれている。主郭の東の斜面には背後を土塁で囲んだ二ノ郭がある。二ノ郭背後の土塁は、主郭南東角から南東に向かって伸びており、土塁の裏には空堀も穿たれている。二ノ郭は、土塁の北東に広がる斜面に、曲輪群を段状に築いている。これは丸子楯の三ノ郭と類似した構造である。この曲輪群内部の北寄りには竪堀が降っている。
以上が三居寺館の遺構で、東館は西館の前衛として守りを固める砦、西館は背後に構えられた本城、という位置付けであったように想像される。
お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
場所:【西館】
https://maps.gsi.go.jp/#16/39.187138/141.056814/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
【東館】
https://maps.gsi.go.jp/#16/39.187138/141.058896/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
三居寺館は、歴史不詳の城館である。黒沢川南岸の比高20m程の段丘北面に築かれている。南の車道から途中の畑まで小道があるが、その先は明確な道がないので、山林を突っ切って段丘北辺部を目指して歩くしかない。『岩手県中世城館跡分布調査報告書』では「西郭と東郭からなる」と書かれていて、この表現だと東西に2郭が並んでいる様に解されるが、実際には間が110m程離れた完全に独立した2城から成る。ここでは西館・東館と呼ぶことにする。
西館の南東角部→
西館は、段丘の北西角に位置し、南は二重堀、東は一重の空堀で区画された東西に長い曲輪で、単郭である。空堀はそれほど大きなものではなく、南の二重堀の西端近くに土橋が架かっている。南と比べると東の切岸の方が高低差が大きい。空堀と主郭以外に明確な遺構はない。←東館の主郭南の空堀
東館は、段丘の北東角に位置し、長方形のやや小ぶりな主郭の西と南に空堀を穿っている。空堀・切岸の規模は西館より大きく、主郭の空堀沿いには低土塁が築かれている。主郭の東の斜面には背後を土塁で囲んだ二ノ郭がある。二ノ郭背後の土塁は、主郭南東角から南東に向かって伸びており、土塁の裏には空堀も穿たれている。二ノ郭は、土塁の北東に広がる斜面に、曲輪群を段状に築いている。これは丸子楯の三ノ郭と類似した構造である。この曲輪群内部の北寄りには竪堀が降っている。
東館の主郭東の切岸→
←東館二ノ郭背後の土塁以上が三居寺館の遺構で、東館は西館の前衛として守りを固める砦、西館は背後に構えられた本城、という位置付けであったように想像される。
お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
場所:【西館】
https://maps.gsi.go.jp/#16/39.187138/141.056814/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
【東館】
https://maps.gsi.go.jp/#16/39.187138/141.058896/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
タグ:中世崖端城