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久方城(千葉県匝瑳市) [古城めぐり(千葉)]

IMG_4278.JPG←主郭虎口の横矢掛かり
 久方城は、歴史不詳の城である。永禄~元亀年間(1558~73年)頃の『千葉胤富黒印状』に、八日市場城主押田権四郎の配下として久方二郎右衛門・同兵庫助の名が見え、久方城との関連が指摘されている。

 久方城は、並木城と同じく、半島状に突き出した比高27mの丘陵上に築かれた城である。主郭の配置も酷似しており、丘陵南端に方形の主郭を置き、周囲に土塁と空堀を築いて防御を固めている。並木城と異なるのは、主郭土塁が空堀沿いだけでなく全周に築かれていること、中央付近にT字状に仕切り土塁が構築されていること、そして虎口に対して明確に横矢が掛けられていることである。また主郭の南角部はわずかに入り隅となっている。主郭の周囲は広大な外郭(ニノ郭)で、全面耕地化されているため往時の形状がよくわからないのも並木城と同じである。ニノ郭の北側斜面には、数本の竪堀群が穿たれ、その内の一つは竪土塁を伴っている。またニノ郭北側の小道に繋がる様に、西側斜面に大きな竪堀が穿たれている。この他、外郭の北東にある延命寺の周囲にも土塁が残っている。久方城は、基本的な結構は並木城と同じ兄弟城であるが、横矢掛かりや明確な竪堀など、より戦国後期に近い技術が使われている様だ。
外郭の竪堀→IMG_4208.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.712715/140.503785/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:中世崖端城
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