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八日市場城(千葉県匝瑳市) [古城めぐり(千葉)]

IMG_4426.JPG←ニノ郭先端の堀切
 八日市場城は、歴史不詳の城である。永禄~元亀年間(1558~73年)頃の『千葉胤富黒印状』に、八日市場城主押田権四郎の名が見え、千葉氏の家臣押田氏の居城と推測されている。尚、城内に少字名新城の地名があることから、南西部の池を挟んだ台地上に位置する要害台城が本城で、八日市場城と合わせて1つの城として機能していたとの説もある。

 八日市場城は、八日市場市街地の北側に連なる比高30m程の台地の一角に位置し、現在天神山公園に変貌している。縄張図によれば、一段高い小さな主郭と広大なニノ郭、そしてその周囲の腰曲輪から構成されていたとされる。公園化された現在でも、ほぼ同じ形状が残っており、腰曲輪も多数存在するようだが、改変が多くどこまでが往時の遺構を留めているのか、よくわからない。主郭には櫓台が築かれており、現在は櫓台に天神山浅間神社が鎮座している。主郭北東側にはニノ郭との間にわずかに堀が残っている。この他明確な遺構として、ニノ郭北東端に続く台地との間を分断する大堀切が穿たれている。ニノ郭南東斜面にも腰曲輪らしい平場があり、竪堀状虎口の様な地形も見られるが、改変が多い上、『図説 房総の城郭』の縄張図にも記載がない。これは遺構ではないのであろうか。過去に行われた発掘調査では、台地を取り巻く空堀や障子堀も確認されたというが、それらについてはおろか、城があったことさえ現地では言及がない。折角公園化するのなら、城址公園として解説板や標柱など、きちんと整備して欲しいものである。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.704378/140.547601/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
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