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駒戸山城(栃木県足利市) [古城めぐり(栃木)]

IMG_9356.JPG←主郭の櫓台
 駒戸山城は、歴史不詳の城である。眼下に飛駒を望む位置にあり、山岳道「ひこまみち」を押さえる位置にあることから、関所的な城砦であった可能性が指摘されている。

 駒戸山城は、標高540mの山稜上に築かれている。南西の車道の292m地点から山道が伸びているが、例によって途中で道が消失するので、そこから先は斜面直登となる。城域は大きく2つに分かれ、山頂の主城部と、南東尾根の出曲輪とが存在する。主城部は堀切で分断された2つの曲輪から成り、主郭は土塁で囲まれ、東側に2ヶ所の虎口を設けている。北東の虎口は前面に小郭(虎口郭)を伴い、その先は尾根道となって出曲輪に繋がっている。もう一つの南東の虎口は腰曲輪から堀切に繋がり、ニノ郭に通じているようである。二ノ郭はほとんど自然地形で、主郭との間の掘切も浅い。主郭は櫓台を設けていたらしく、形状がはっきりしないが枡形状の土塁が櫓台の手前に築かれていた様だ。しかし主郭の土塁は僅かな低いもので、周囲の切岸もほとんど加工されておらず、大きな普請はされていない。一方、南東尾根の出曲輪は、ずーっと下の尾根に掘切が2本穿たれ、2本目の上は櫓台状の土壇となっている。出曲輪は縦長で、後方に前述の土壇を築き、曲輪の前面下方には5段程の明瞭な腰曲輪群が築かれている。『栃木県の中世城館跡』によればその先にも遺構があるらしいが、日没タイムアウトで引き返した。主城部と比べると、出曲輪部の方が削平や切岸がしっかりしており、普請が徹底されている。遺構を見る限り、やはり峠道を押さえ、物見と烽火台を兼ねた城だったと思われる。
南東尾根の掘切→IMG_9402.JPG
IMG_9416.JPG←出曲輪前面の腰曲輪群
 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/?ll=36.440144,139.455943&z=16&base=std&vs=c1j0l0u0
タグ:中世山城
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