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西方城 その2(栃木県栃木市) [古城めぐり(栃木)]

DSCN0724.JPG←西の丸の残存曲輪
(2020年1月訪城)
 栃木市は、西方城の国指定史跡化を目指して発掘調査と整備を進めている。昨年11月に発掘調査説明会があったが、折悪しく天候不順で山に入ることができなかったので、年が明けてから訪城した。東側の腰曲輪群など、かなり薮払いが進められていた。東の丸も綺麗になっていた。

 今回は、説明会で入手した赤色立体地形図を元にして、未踏査の部分にも足を伸ばした。一つは西の丸で、ゴルフ場建設で消滅したとされているが、実際には西の丸の一番西の曲輪は、ゴルフ場の敷地の外に残っている。現在は高靇神社が建っている。本城部分からここへアクセスするには、ゴルフ場敷地外の薮の斜面をトラバースしなければならない。神社の建つ曲輪の周りには、南と西に腰曲輪が築かれている。また西に伸びる尾根の先に物見台らしい平場もある。

 もう一つは南の出砦で、西の丸から南に伸びる尾根を辿っていくと、国土地理院1/25000地形図の215m地点の峰から約50m北の峰に切岸で囲まれた円形の平場があった。切岸はわずかな高さであるが、明らかに人工のものなので、おそらく出砦であると思う。ここから東の支尾根を100m程降ると、南側に2段の平場も見られる。南西方面から侵攻してくる皆川氏に対する備えであった可能性がある。

 西方城は、宇都宮氏にとって領国南西を守る最前線にあったことがよく分かる。
南の出砦→DSCN0760.JPG

 場所:【西の丸の残存曲輪】
    https://maps.gsi.go.jp/#16/36.472857/139.717544/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
    【出砦】
    https://maps.gsi.go.jp/#16/36.469061/139.716471/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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