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原氏館(長野県下條村) [古城めぐり(長野)]

DSCN2037.JPG←石碑がある主郭
 原氏館は、元亀年間(1570~73年)に武田信玄の命により浪合の原氏の一族が小松原に来て構えた居館とされる。『上伊那郡史』によれば以下の通りである。浪合原氏は下総の名族千葉氏の一族原氏の庶流で、吉岡城主下條氏に属し、1556年に原(浪合)弾正忠胤光は浪合及び小松原で知行600貫文を領し、浪合関所を守衛した。1571年、胤光は嫡子七郎兵衛胤秋と共に武田軍に参加して美濃で父子とも討死した。胤秋の子胤定はまだ幼かったため、信玄の命で胤光の弟原備前守胤成が浪合の館を継ぎ、胤定には小松原で160貫文を分知して移住させた。胤定も、下條氏の麾下に属し、1573年に三河野田合戦に出陣して100貫文の加増を受けた。その子市之丞胤末が跡を継いだが、1582年の織田信長の武田征伐の際に討死したと言う。胤末の子は帰農したと言う。

 原氏館は、阿智川南岸の段丘先端部に築かれている。館跡は果樹園となっており、その中に主郭とされる方形の区画があり、低い石垣で囲まれているが、往時の遺構とは即断しかねる。この方形区画の南東角に、小さな城址碑がある。周囲に腰曲輪らしい平場もあるが、訪城したのが夏だったので、草木でほとんどわからなかった。いすれにしても大した遺構はない。尚、館跡から南西150m程の所に「馬乗石」があるが、原氏にまつわる遺蹟だろうか?

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.424212/137.797673/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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