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飯田河原古戦場(山梨県甲府市・甲斐市) [その他の史跡巡り]

DSCN3269.JPG←飯田河原古戦場慰霊碑
 飯田河原合戦は、甲斐に侵攻した駿河今川氏の部将福島正成率いる今川勢を、武田信虎が撃ち破った戦いである。1521年9月、今川氏親の家臣で遠州土方城(高天神城)主福島正成は1万5千の大軍を率いて甲斐へ侵攻した。このとき富田城は9月16日に落城し、今川勢の前進基地となった。その後、今川勢は甲斐府中の武田信虎の館(躑躅ヶ崎館)を目指して進撃を開始した。一方、武田信虎は大井夫人を要害城に避難させ、2千の兵を率いて荒川左岸の飯田河原に布陣した。正成率いる今川勢は、登美の龍地台に布陣して荒川を挟んで信虎の軍勢と対峙した。10月16日に飯田河原で両軍は激突し、武田勢は勝利した。今川勢は態勢を立て直し、再び11月23日に上条河原で武田勢と激戦を交えたが、信虎は再び今川勢に大勝した。大敗した今川勢は総大将の福島正成を始め多くの部将を失い、富田城へ敗走した。そのまま越年し、1月14日に駿河に引き上げたと言う。

 飯田河原古戦場は2ヶ所に石碑があり、一つは県立中央病院西側の荒川東岸に慰霊碑が建ち、もう一つは甲斐市島上条にある八幡神社境内に供養板碑が建てられている。供養板碑の方は、大永年間(1521~28年)に建てられた可能性がある古い板碑で、市の有形文化財となっている。甲斐の戦国時代の歴史を今に伝える貴重な碑である。
飯田河原合戦供養板碑→DSCN3260.JPG

 場所:【飯田河原古戦場慰霊碑】
    https://maps.gsi.go.jp/#16/35.671095/138.548863/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
    【飯田河原合戦供養板碑】
    https://maps.gsi.go.jp/#16/35.683592/138.528650/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:古戦場
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