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久野寄居城(栃木県鹿沼市) [古城めぐり(栃木)]

DSCN2800.JPG←主郭の手前にある小郭
 久野寄居城は、杉浦昭博氏が近年発見した城である。位置的には諏訪山城粟野城の中間にあり、また北東には下南摩城を望むことができる。守りが固く、争奪の場ともなったこれらの山城が周囲にあることから、①繋ぎの城、②出城、③城攻めのための向城、などの可能性が考えられよう。

 久野寄居城は、久野地区にある小松神社南方の比高65m程の山上に築かれている。明確な登道はないが、北西麓にある民家門前を山側に入る小道があり、その道から動物除け柵内に入り、北西尾根に取り付いて登攀した。この尾根を登っていくと、小堀切と前衛の小郭があり、その先に帯曲輪を廻らした主郭がある。細尾根に築かれた城なので主郭は細長く、大した広さを持っておらず、削平も甘い。主郭の背後には堀切が穿たれ、その先にちょっと進んだところにも、中央に土橋を削り残した堀切が穿たれている。これら2本の堀切の西側には両者を繋ぐように帯曲輪が築かれている。明確な堀切は以上の2本であるが、主郭の後部にも浅い窪みが2ヶ所あり、これらも堀切であったように思われる。しかしいずれにしても普請はわずかで、臨時的に築かれた城だったように感じられた。
主郭背後の堀切→DSCN2826.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.509196/139.688823/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


戦乱でみるとちぎの歴史:「とちぎ」の源流を探る

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  • 出版社/メーカー: 下野新聞社
  • 発売日: 2020/02/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


タグ:中世山城
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