SSブログ

宍倉城(茨城県かすみがうら市) [古城めぐり(茨城)]

IMG_9101.JPG←主郭周囲の空堀
 宍倉城は、小田城主小田氏の重臣菅谷氏の一族の居城である。元々は永享年間(1429~41年)の頃、野田遠江守の居城であったと言われるが、戦国期には菅谷氏が城主となり、文亀年間(1501~03年)には菅谷隠岐守貞次が城主であった。戦国後期に小田氏の勢力が衰退すると、宍倉城は佐竹氏の攻撃を受けるようになり、1573年、佐竹義重に降った。その後は佐竹氏の家臣となって活動したが、1595年の佐竹領内の知行割替えで佐竹氏の家臣大山田刑部が城主となった。1602年に、佐竹義宣が出羽秋田に移封となると、廃城となった。

 宍倉城は、菱木川北岸の比高20m程の段丘上に築かれている。東側が南北に突出した不正形な形状の広い主郭を中心に、その外周に幅広の空堀を廻らし、更に外側に帯曲輪状のニノ郭と、主郭から台地基部の堀切を挟んでL字状の堀で囲まれた三ノ郭で構成されている。主郭の北西端のかつての櫓台と思しき場所には、現在城之内稲荷神社が祀られている。また主郭南側の入江の様になった空堀の真ん中には、浮島の様な独立堡塁が築かれている。今の地勢からでは要害性はそれほど感じられないが、その形態から考えるに、かつては低湿地帯に突き出した台地を利用した要害であったのだろう。現在はほとんど畑と空き地と化しており、その分遺構の破壊は免れている。面白みのある縄張りではないが、斜陽の小田氏を支え続けた重臣一族の城として重要である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.115881/140.331159/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0f0
nice!(8)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 8

コメント 2

らんまる

ご無沙汰でございます。毎度読み逃げの件、平にご容赦願いますw

あおれんじゃあさんの地元の山城も楽しそうですネ。
遠いので二の足を踏んでおりますが・・・・(汗)

今年の夏は仕方ないので神社仏閣巡りに突入か?と思いきや古墳巡りを楽しんでおります。しかし石室の中の黄泉国に入れず古墳マニアの端くれになるにはほど遠い・・閉所恐怖症・・・・藪漕ぎとは違う・・(笑)
暑い日が続きますので、お体にはご自愛ください。
by らんまる (2016-07-30 12:37) 

アテンザ23Z

>らんまるさん
こちらこそご無沙汰しております。ここしばらく仕事が忙しく、ブログのアップだけで手一杯で、あまりらんまるさんのHPもチェックできていませんでした。
難聴の症状があると伺いましたが大丈夫ですか?私も年相応に体がポンコツになってきていますので、お互いムリしないで末長~く頑張りましょう。

栃木あたりも古墳が多いです。丸い小山があったら古墳と思え、というぐらいです。うちから歩いて行けるところにも、小さな古墳群があります。残念ながら私はあまり古墳には興味が無いので、ありがたみがわからないのですが・・・。
by アテンザ23Z (2016-07-31 11:12) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント