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元屋敷城(富山県朝日町) [古城めぐり(富山)]

DSCN6519.JPG←主郭切岸と二ノ郭
(2020年11月訪城)
 元屋敷城は、歴史不詳の城である。位置的には宮崎城の北西の尾根続きの峰にあり、距離は500m程しか離れていないことから、宮崎城の出城であったと推測されている。海岸沿いを通る北陸街道の監視を担っていた城との説も提示されている。

 元屋敷城は、標高150mの山上に築かれている。私は宮崎城から尾根伝いに訪城した。中心に長方形の主郭を置き、その東面と北面に腰曲輪状に二ノ郭を廻らしている。東面の二ノ郭は4段に分かれて北に向かって下っている。主郭の西側には一直線に横堀が穿たれ、外側に土塁が築かれている。主郭の周囲には土塁が廻らされ、北辺に虎口が設けられ、虎口の前には二ノ郭より一段高くなった虎口郭が築かれている(これを角馬出しとする解釈もあるが、私の理解では土橋・木橋で連絡された独立小郭を馬出しと言うべきで、虎口前に付随して置かれる小郭は「虎口郭」として馬出しとは区別すべきと思う)。虎口郭から坂土橋が側方に通じ、動線が鉤の手状に折れ曲がって外枡形となっている。主郭の南には片堀切が穿たれているが、薮でわかりにくい。その南は三ノ郭で、片堀切の穿たれた土橋を越えて更に南には南郭が置かれている。南郭の南辺には低土塁が築かれ、南西端に浅い堀切が穿たれている。また二ノ郭の東尾根の先には番所曲輪とされる出曲輪がある。その先は宮崎城の西出丸に通じている。
 元屋敷城は、主郭・二ノ郭以外は普請がざっくりしており堀切も小規模で、あまり守りの固い城とは思えない。宮崎城とは尾根続きで連絡していることから、宮崎城と一体で運用された、街道の監視所的な役目を負った出砦と推測される。
主郭西側の横堀→DSCN6532.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.965324/137.580489/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世山城
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