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Canon Ni-CdパックMAの内蔵バッテリー交換 [日記]

かつてのフィルム式の、いわゆる銀塩カメラが、その主役の座をデジカメやスマホに譲ってから既に久しいが、私は40年近く前の名機『Canon A-1』を実働状態で今でも保有している。今となっては貴重なこの銀塩カメラを、中世城郭のヤブ探索に引っ張り出すなどは論外としても、それ以外の場面でもこのカメラを持ち出すことはまず無く、ほとんどお蔵入りの状態となっている。しかし、唯一このカメラを使わないといけない場面があって、それがF1のようなレース観戦で連写機能が必要な時である(私はデジタル一眼は持ってないので)。今年は、アロンソとライコネンというスーパースターが、F1最後のシーズンになるかもしれないこともあって、相方と相談して鈴鹿の日本GPに行くことにしている。そこではモータードライブ付きのA-1に大活躍してもらう必要があるのだが、問題になるのはモータードライブの電源「Ni-Cdパック」の充電池の寿命切れである。

Ni-Cdパックというのは、当時の一眼レフA-1やAE-1 Program用に販売された「モータードライブMA」の電源パックの一種で、モータードライブMAの電源パックにはアルカリ単3乾電池12本(!)を使用する重量級の「バッテリーパックMA」(最高連写速度 秒間5コマ)と、はるかに軽量コンパクトで充電式の「Ni-CdパックMA」(最高連写速度 秒間4コマ)の2種類があった。販売されていた当時、Ni-Cdパックの方が値段は少々高かったのだが、貧乏学生だった私はアルカリ乾電池12本などそう簡単に買える身分ではなかったのと、さすがに乾電池12本使い捨ては忍びなく、充電再利用可能なNi-CdパックMAを購入して持っていた。
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しかし2012年のF1鈴鹿(小林可夢偉が3位表彰台をゲットしたレース!)を観戦した際、Ni-CdパックMAの老体に鞭打って連写した結果、内蔵のNi-Cd電池が完全に死んでしまったのである。何しろ買ってから30年にもなる古い充電池だから、酷使すれば死んじゃうのが当たり前だった。それ以後、モータードライブを(というかA-1自体を)使うことはなかったが、今回再び出番が来るので、Ni-CdパックMAをどうやって蘇生させるかが問題となった。

ネットで調べたところ、やはり今の世の中、自分で分解・交換している人がいて、そのHPを参考にして内蔵Ni-Cd電池の交換にチャレンジした。用意したのは、タブ線付きの単5型Ni-MH電池12本。1本当たりの容量300mAhなので、12本で合計3600mAh。これでどれだけのフィルム枚数を送れるかがよくわからないのだが(取扱説明書などを調べたが、バッテリー容量の記載がなかった)、3~40年前のNi-Cd電池と比べれば、まず電池容量が下回っていることはないだろうと思う。以下、備忘録として交換手順を残しておく。

交換は、まずNi-CdパックMAの分解からスタート。
①まずドライブ端子の側の表面鉄板を、ビス3本を緩めて外す。
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②この時、プラ製の黒ピンが、端子板の上に乗っているだけなので、失くさないように注意する。
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③次に本体の上蓋の取り外しの準備。背面左側にリモートコントローラー用のカニ目端子を緩める。

④本体上蓋の4本のビスの内、右側2本を外す。(左の2本は、分解には関係なかったのが後で判明)

⑤上蓋に掛かっているゴムの貼り皮を、破れないよう注意しながらマイナスドライバーをゆっくり差し込んで剥がす。

⑥これで上蓋は外れる。左側に爪が付いていて本体にハマっているので、右側から持ち上げていけば簡単に外れる。
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⑦白いのが内蔵されていたNi-Cd電池の固まり。タブ線付きの単5充電池12本を組み合わせている。容量などの記載がどこにもないので、元の電池容量は確認できなかった。
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+側をマーキングして配線を根本でカット。
※参考にしたHPとは電池に繋がる配線の色が違っていた。私のは、+:赤、-:黒 だった。
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⑧次に外した電池と形状を合わせるように、新しいNi-MH電池を仮組みし、タブ線を相方の電池にハンダ付け。この作業が一番めんどくさかった。

⑨電池を組み上げたら、強電屋さん御用達の自己溶着テープで絶縁を兼ねて回りをテーピングし、電池組み上げ完了。私はこの自己溶着テープ、結構重宝して使っている。このテープだけで、絶縁・防水・多少のクッション性、の3つの機能が賄えるので・・・。

⑩組み上げた電池末端のタブ線に、本体の配線をハンダ付け。この時、予定外のトラブル発生。ハンダ付けが中々うまく行かず、悪戦苦闘していたら、本体の-側配線が基盤から切れてしまった!配線が基盤につながっていた位置を写真取っておけばよかったのだが、記録が残っておらず。どこにつながっていたかわからなくなってしまった。ここでガックリして一旦作業中断orz

⑪翌日、気を取り直して配線作業に再チャレンジ。ルーペで基盤をじっくり見て、切れ残った配線の感じから、配線がつながっていたはずの端子を探り当て、ハンダで固定。これも狭いところでハンダ付けをするため、他の配線を熱で傷つけないように注意が必要なので、結構大変な作業。

⑫ようやく電池の配線繋ぎ込み完了。電池の末端端子部分にも自己溶着テープを巻いて絶縁。
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ケース内部のクッションは劣化しているので、新しいのと交換し(以前にカーオーディオに付属してきた両面テープ付きクッションスポンジを有効利用)、電池をケースに収める。こうゆう時、厚みと多少のクッション性のある自己溶着テープは、電池のズレ防止にもなって有り難い。
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⑬組立て。①~⑥の逆順で進めれば良い。

⑭次に試運転。A-1、モードラと組み合わせて、きちんと稼働することを確認。無事に充電池交換成功!

⑮最後にNi-CdパックMAを充電して作業完了。
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網掛館(茨城県茨城町) [古城めぐり(茨城)]

IMG_9617.JPG←土塁と空堀
 網掛館は、歴史不詳の城館である。山林内に遺構が眠っており、館の輪郭は追うことができるが、全体に土塁は低く、空堀も浅くわずかであり、特に北辺はわずかな段差(空堀のみで土塁は無し?)しかない。しかし居館の面積はかなり大きく、土塁・空堀の普請の程度と比べると不釣り合いである。どのような位置付けの館であったのか、判断に迷う城館遺構である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.263670/140.491104/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:居館
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