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天上山烽火台(山梨県富士河口湖町) [古城めぐり(山梨)]

DSCN8762.JPG←主郭
 天上山烽火台は、歴史不詳の城砦である。伝承や史料は不明ながら、『日本城郭大系』で烽火台として紹介されている。山頂からは、西は河口湖畔の村々、北には御坂城のある御坂峠、東には吉田の市街地が一望できることから、富士北麓と国中地域とを結ぶ烽火台網の内の重要な位置を占めていたと推測されている。また『甲斐の山城と館』では名称の天上山について、詰城や砦の山を「御天上」「御殿上」「御殿城」と呼ぶ例が多いことから、烽火台が置かれた可能性が高いと推測している。

 天上山烽火台は、河口湖畔の南東にそびえる標高1139.9mの天上山にある。比高300mもある山だが、ロープウェイがあるので苦労することなく登ることができる。ロープウェイを降りると、天上山の西の尾根上にある展望施設がある。この辺りは観光施設建設で大きく改変されている。ここから東に小道を登っていくと、途中の平場に烽火台を模した展望台がある。更に東に上ると山頂で、小御嶽神社が祀られている。ここが主郭と考えられ、周囲には若干の腰曲輪らしい平場がある。遺構としてはそれだけであるが、この山からの眺望は素晴らしく、晴れていれば眼前には富士山の雄大な姿を見ることができるだろう。
御坂城遠望→DSCN8786.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.503505/138.780466/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


山梨の古城

山梨の古城

  • 作者: 岩本 誠城
  • 出版社/メーカー: 山梨ふるさと文庫
  • 発売日: 2017/07/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


タグ:中世山城
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