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江戸城 その1(東京都千代田区) [古城めぐり(東京)]

江戸城大手門
 3連休の中日を使って、江戸城に行った。南関東圏で生まれ育ってきた者にとってはあまりに身近すぎて、実はこれまでまともに行ったことはないが、ここは国内最大の古城なのである。
 そもそも江戸という町自体が世界最大級の城郭都市であり、普通に江戸城として皆が認識しているのはその中心部分、即ち内堀に取り囲まれている、全体の一部分に過ぎない。
 今回は、江戸城のとりあえず中心に当たる部分だけを巡ってみた。
 ただ現代の東京という都市は、車で行くととても便が悪い。交通量は半端じゃなく多いし、駐車場に止めなければならないが、その料金が半端じゃなく高い。今回は結局、日比谷公園の地下駐車場に止めて、皇居外苑と呼ばれる部分からスタートした。(日比谷公園駐車場は都営なので、一般駐車場より割安)
 日比谷公園前なんて今までに何度となく通ってきているが、ここに見附跡の石垣があるのを今回始めて知った。そこから外苑に入り、いつかは見ようと思いつつ、ついこれまで訪れる機会のなかった楠木正成像をまず拝見。南北朝フリークとしては一番見逃せないところである。そして巽櫓を横目に見つつ、大手門から二の丸に入る。ここからが江戸城の一番の中心部に当たるが、各虎口の形状などを見てみると、その実戦的な縄張りに驚かざるを得ない。日本の築城技術がほぼ頂点に達していた時期に、豊臣氏との緊張関係が続く中、天下普請で築かれた城だけに、政庁の中心という機能面以上に重厚な構えを見せた壮大な平城なのである。
 例えば北桔橋門。江戸城の中でもほぼ最高所に近いこの橋は、内堀からの高低差も大きく、上から下まで重厚な石垣によって防御されている。途中までは土橋であるが、門の手前の木橋は、戦時には切り落として敵の侵入を防げる構造となっている。

北桔橋門→
 また、平川門では門をくぐった後、登城道は180度ぐるりと旋回して、さらに登りきったところで枡形により更に90度進行方向を曲げられている。もし敵兵がここから侵入すれば、あらゆる角度から矢と鉄砲を射掛けられることになる。
 そして北桔橋門から平川門に至る間の平川濠は、本丸北側を直接防御する重要部分になるため、幾重にも横矢の掛かった重厚な石垣とともに、濠の中に袖曲輪を作って、二重の防御ラインを構築している。
 ←平川濠の重厚な石垣
 そのほかにも北ノ丸、西ノ丸と見所の尽きない江戸城であるが、ここが他の城と決定的に違うのは、「皇居」であるということ。そのため、公園として開放されているところにも警官があちこちに立っていて、常時パトロールも回っている。壮大な石垣の写真を撮ろうと、ちょっと立ち入り禁止の茂みの中にでも入ろうものなら、見つけた警官からメガホンで、「すぐに出なさい!」と注意される。また本丸のある東御苑でも全て開放されている訳ではない。皇宮警察があったりするので、結構立ち入りできない部分が多く、三重櫓の富士見櫓なども、裏からは見れても、正面から見ることは普段はできないのである。
 違う意味で「防御の固い」江戸城なので、富士見櫓や伏見櫓を間近に見るには、皇居の参観を申し込むか、一般参賀に行くかしかない。
 そのほかでは、外堀周りを巡ると見附門の遺構なども多数あるので、また次回、ゆっくりと回ろうと思う。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.686651/139.755621/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0

※江戸城 その2はこちら
※江戸城外郭についてはこちらこちらこちら
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