SSブログ

牧野砦(山梨県上野原市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN0770.JPG←堀切と東端の曲輪
(2020年12月訪城)
 牧野砦は、歴史不詳の城砦である。『甲斐国志』では郡内小山田氏が国境警備のために築いたと推測しているが、近年では上野原城主加藤氏の部将牧野氏が守備したとの説も提示されている様だ。

 牧野砦は、栃穴御前山砦から桂川を挟んで北に位置する東西に長い山稜の東半部に築かれている。南麓から東の尾根に登る道が付いており、一番東の曲輪には高圧鉄塔も立っているので、簡単に登ることができる。細尾根上に細長い曲輪を並べ、それらを6本の堀切で分断しただけのシンプルな縄張りである。城の中心になるのは山頂の主郭とその東にある二ノ郭で、いずれも前郭含めて3段程の平場で構成されている。主郭の東西は堀切が穿たれ、特に背後に当たる西側のものは岩盤を断ち切った城内最大の堀切となっている。二ノ郭も前後を堀切で防御している。シンプルな縄張りではあるが、普請はしっかりされており、堀切もしっかりと穿たれている。眼前には、先程登った鶴島御前山と栃穴御前山砦がそびえ、北東には上野原城を眼下に収める要地であることがよく分かる。尚、牧野砦の西の尾根続きには四方津御前山砦が築かれている。
主郭背後の堀切→DSCN0759.JPG
DSCN0726.JPG←二ノ郭前面の堀切

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.619349/139.094639/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


甲斐の山城と館〈下〉東部・南部編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

甲斐の山城と館〈下〉東部・南部編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2014/07/01
  • メディア: 単行本


タグ:中世山城
nice!(5)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント