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下小倉堀ノ内(栃木県宇都宮市) [古城めぐり(栃木)]

DSCN1808.JPG←屋敷に残る土塁
 下小倉堀ノ内は、大桶城とも言い、宇都宮城主宇都宮国綱の家臣大桶備前の屋敷跡であるらしい。大桶氏は、元々那須郡に居たが、宇都宮氏に仕えて小倉郷を拝領し、堀ノ内地区に大桶館を建てたとされる。大桶氏と言えば、那須氏麾下の根古屋城(大桶城)主大桶氏があり、1590年に主家那須氏改易と共に没落しているので、もしかしたら那須氏改易後に宇都宮氏に仕官して、この地に入部したのかもしれない(官途も同じ備前守である)。1597年、宇都宮氏が改易となると、大桶氏はこの地で帰農したと言う。近くにある清泉寺には、大桶備前夫妻の墓があると言う。

 下小倉堀ノ内は、現在は民家となっており、その南と東に土塁が残っている。これが、宇都宮氏改易前からあった城館(大桶館)なのか、それとも帰農後に構えられた屋敷なのかは不明であるが、昭和20年代前半の航空写真を見ても、この下小倉地区では図抜けて大きな屋敷地であり、江戸時代にこの地の名主として続いた名家であったのだろう。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.687599/139.920588/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


戦国大名宇都宮氏と家中 (岩田選書「地域の中世」 14)

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  • 作者: 江田 郁夫
  • 出版社/メーカー: 岩田書院
  • 発売日: 2014/03/01
  • メディア: 単行本


タグ:居館
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