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在家館(埼玉県川越市) [古城めぐり(埼玉)]

DSCN2284.JPG←諏訪神社北側の堀状地形
 在家館は、下広谷方形囲郭群の一つと推測されている。字在家には、堀や土塁らしき地形があることから、城館があったとの説がある。もし実際に下広谷方形囲郭群の一つであれば、近年の研究ではこれらの下広谷の囲郭群は、山内・扇谷両上杉氏が争った長享の乱の中で、1497年、扇谷上杉朝良の本拠河越城を攻撃するために山内上杉顕定が本陣を置いた上戸陣(旧河越氏館)に関連して、陣所または兵站拠点として構築されたものと考えられている。その後、戦国期に小田原北条氏の前進拠点となった河越城を、関東管領上杉憲政・扇谷上杉朝定・古河公方足利晴氏の連合軍が長期攻囲した河越城の戦いでも、これらの囲郭群は再利用されたと思われる。

 在家館は、諏訪神社の北の山林にあるとされる。山林内にはわずかな起伏があり、土塁や堀跡とも考えられるが、現状からでは城館遺構とは断定できない。北の小道沿いにも土塁があり、一段低くなった小道は空堀跡とも考えられるが、あくまで推測の域を出ない。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.955768/139.430451/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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