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鳥取砦(群馬県前橋市) [古城めぐり(群馬)]

DSCN1928.JPG←砦跡に建つ大鳥神社
(2020年7月訪城)
 鳥取砦は、山内・扇谷両上杉氏が争った長享の乱の際に、越後守護上杉房定の子・定昌が在陣したと伝えられる砦である。定昌は、享徳の乱の中で上杉方の本営五十子陣に在陣していたが、1477年に長尾景春が山内上杉氏に対して叛乱を起こすと、景春の攻撃を受けて五十子陣は崩壊し、定昌は上野国に退いて白井城に長らく在城していた。長尾景春の乱終結後、1483年の都鄙和睦により享徳の乱が終息したが、今度は山内・扇谷両上杉氏の間で対立が生じ、1487年に長享の乱が勃発した。定昌は、実弟の山内上杉顕定を支援するため、足利長尾氏の居城勧農城の攻撃を企図して、一時この城に在陣したとされる。また赤堀氏らの上野衆も在陣している(赤堀文書)。

 鳥取砦は、藤沢川とその支流の小河川に挟まれた台地上にあったらしい。大鳥神社付近一帯が城域とされるが、現在はほとんどが宅地となっており、明確な遺構は見られない。ただ大鳥神社の背後は周囲より一段高くなっており、曲輪の土壇の残欠である可能性がある。尚、大鳥神社の解説板には、「戦国時代の田中(嶺)城の砦跡」と記され、嶺城の支城としている。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.417138/139.103619/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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