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加登べ城(栃木県那須烏山市) [古城めぐり(栃木)]

DSCN8722.JPG←堀切
 加登べ城は、根小屋城とも言い、歴史不詳の城である。森田城から平地を挟んで西北西1.2kmの位置にあり、森田氏に関係する城と推測されている。

 加登べ城は、比高40m程の丘陵上に築かれている。東麓の民家の脇から登道が付いているので、民家のおばあさんに立入りのお願いをしたところ、「加登べ城」では話が通じず、「根小屋城」と言ったらわかってくれたので、地元では根小屋城の名で通っているらしい。登道を登っていくと、まず城の東外周に巡らされている帯曲輪に至る。帯曲輪はきれいに手入れされた竹林の中を、山形に沿って屈曲しながら城の北端まで伸びている。帯曲輪の上にあるのが城の中心となる曲輪で、現在は1つの曲輪にしか見えないが、『栃木県の中世城館跡』によれば、往時は土塁と空堀で東西2郭に分かれており、東が主郭、西が二ノ郭であったらしい。また主郭・二ノ郭の周囲には土塁も巡らされていたが、明治時代に畑の拡張で土塁は壊されたらしい。現在は主郭に当たる部分の北辺に土塁が残っているだけである。二ノ郭には、以前は民家が建っていたらしく近代の井戸跡などが放置されている。二ノ郭の西側には、台地基部を分断する堀切が穿たれている。この堀切の裏にも、北端部と南端部に空堀があり、端部だけ堀が二重となっている。堀切の北側は、そのまま二ノ郭北西の腰曲輪に繋がっており、物見台のような土壇や竪堀が見られ、腰曲輪の東端には外側に土塁が築かれている。以上が加登べ城の遺構で、『栃木県の中世城館跡』では「保存度不良」とされているが、堀切も含めて外周部の遺構はよく残っており、往時の雰囲気はよく感じられる。
腰曲輪の土塁→DSCN8743.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.635857/140.115144/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1




タグ:中世平山城
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