SSブログ

東城(長野県青木村) [古城めぐり(長野)]

DSCN6935.JPG←主郭と堀切
 東城は、歴史不詳の城である。『信濃の山城と館』では、その位置関係と構造から、在地土豪が西城の支城として築いたのではないかと推測している。

 東城は、西城から谷を挟んだ東隣りの尾根の標高790mの峰に築かれている。明確な登道はないので、長野の山城を数多く踏破しているらんまるさんの記述に従い、西の谷筋を登っていく山道が大きくUターンする部分から斜面を直答して尾根に登り、そこから尾根筋を南下していくルートを採用した。尾根を降っていくと途中に楕円形の小平場があり、更にその先を降っていくと、小さな堀切が現れる。ここからが本城域である。小堀切の南に小郭があり、その南に主郭との間を分断する堀切が穿たれている。これら後部の堀切から落ちる竪堀以外に、西側では間にもう1本竪堀が落ちていて、西側のみ三重竪堀となっている。また主郭背後の堀切付近から主郭の西斜面には、多数の石が散乱している。石積みが築かれていたと思われるが、ほとんど全て崩れてしまっている。主郭は後部に土塁を築いた長円形の曲輪で、西側に帯曲輪を伴っている。また南側前面には数段の小郭群を置いている。少し尾根を下った所には見張台とされる小郭がある。遺構としては以上で、西城と比べると随分とシンプルで、全体の普請の規模もひと回り小さくなっている。
西斜面の三重堀切→DSCN6982.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.381257/138.121190/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


北信濃の古城をゆく ぶらり名城と史跡の歴史散歩

北信濃の古城をゆく ぶらり名城と史跡の歴史散歩

  • 作者: 徳植勉
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2017/08/01
  • メディア: ペーパーバック


タグ:中世山城
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー