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小原城(長野県伊那市) [古城めぐり(長野)]

DSCN6358.JPG←南の堀跡
 小原城は、明徳年間(1390~94年)にこの地の豪族小原太輔が築いたと伝えられる。戦国時代になると、小原下総守は武田信玄に属し、20騎の将となったが、1566年に上野国和田城で上杉勢と戦って討死した。その弟小原丹後守正継は、高遠城主諏訪(武田)四郎勝頼の家臣であった。1582年に織田信長が武田氏を討伐した際、正継は伊那大島城の守備に就いていたが、大島城が自落すると甲斐に退いて勝頼に従い、天目山にて主君に従い自刃したと言う。江戸時代になると、小原庄右衛門光俊は高遠城主保科氏に仕えていたが、保科正之(実は3代将軍家光の弟)が1636年に出羽山形藩に移封となると、この地を離れた。1643年に保科氏が会津若松23万石に転封となると、小原氏一族も会津に移住した。民謡で有名な小原庄助は、この小原氏の後裔と言われる。

 小原城は、三峰川氾濫原に臨む比高30mの河岸段丘西端部に築かれている。現在は一部が宅地、大半が畑に変貌しており、遺構はあまり明確ではない。しかし西斜面に竪堀らしい地形がある他、畑地の南側に堀跡が残る。尚、北西下の車道脇に小原丹後守正継の墓が立てられている。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.834628/138.045874/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


宮坂武男と歩く 戦国信濃の城郭 (図説 日本の城郭シリーズ3)

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