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大熊備前守屋敷(静岡県吉田町) [古城めぐり(静岡)]

DSCN0621.JPG←屋敷跡の茶畑
 大熊備前守屋敷は、小川城城代となった武田氏の家臣大熊備前守長秀の城代屋敷である。武田信玄は1571年2月、徳川家康の部将松平左近真乗が守っていた山崎の砦を攻略し、馬場美濃守信房に命じてこれを修築して、新たに小山城を築いた。そして信玄は、越後上杉氏から亡命した客将大熊備前守朝秀の子長秀を足軽大将とし、小山城城代とした。長秀は、騎馬30・足軽75人で小山城を守備し、その後陣として相木市兵衛昌朝率いる80騎が置かれたと言う。長秀は、以後1572年暮頃までの約1年半を、この地で過ごした。

 大熊備前守屋敷は、小川城のある台地の地続きにある。台地の北端にあり、現在屋敷跡の北半分は削られて工場敷地となり、南半分は茶畑となって変貌している。「東は深い沢で空堀や土塁の跡も見られる」と解説板にあるが、薮でどこのことかよくわからなかった。結局台地の上にあるという以外、明確な遺構はない。それでも史跡に指定され、標柱・解説板が立っている。
 尚、近くを通る県道230号線のトンネルは備前守隧道と言い、武将の名がトンネル名になっている珍しい例である。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/34.776791/138.240988/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


武田三代の城

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