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滝堺古城(静岡県牧之原市) [古城めぐり(静岡)]

DSCN0632.JPG←先端の主郭
 滝堺古城は、室町中期に勝間田城主勝間田氏によって築かれた出城と伝えられる。その後、1476年に遠江攻略を目指す駿河守護今川義忠に攻められて廃城になったと言う。後に今川氏を駆逐してこの地を支配した甲斐の武田信玄は、滝堺古城が手狭であるため、新たに新城(滝堺城)を築いた。

 滝堺古城は、眼下に太平洋を望む比高60m程の丘陵上に築かれている。牧之原台地の南東端の一角に当たる。西の台地上は一面の茶畑になっており、茶畑の奥の薮を突っ切ると、細尾根を下っていく小道がある。この小道は一旦鞍部まで降り、その先は再び登りとなる。尾根を登りきった先に細長い平場が広がっており、そこが主郭となる。主郭はただの平場で、きれいに削平はされているが、塁線ははっきりせず、周囲にも明確な切岸はない。主郭の先端近くに、倒れた城址碑がある。以前は解説板もあったらしいが、現在は失われている。主郭先端から北と南東に尾根が下っているが、小郭などの明確な遺構は特に見られない。前述の尾根の鞍部は、はっきりしないが堀切だった可能性がある。結局、明確なのは主郭だけである。西の茶畑が二ノ郭だったとの情報もあるが、現状からでは判断できない。いずれにしても、海上監視を主任務とした物見的な城だったのだろう。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/34.705467/138.210347/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世崖端城
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