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安国寺門前古戦場(長野県茅野市) [その他の史跡巡り]

DSCN1896.JPG←安国寺の山門
 安国寺門前古戦場は、甲斐の武田信玄が高遠頼継を破った戦いである。1542年、信玄は諏訪氏の家督を狙う高遠頼継や下社勢と結んで諏訪氏惣領の諏訪頼重を攻撃して降し、甲府で自刃させた。これにより諏訪惣領家の直系は滅亡した。その後、諏訪は武田氏と高遠氏に二分されたが、西側を領した高遠氏は間もなく甲州兵の守る上原城を攻め落し、さらに下社を占領して諏訪全域を手中におさめた。しかしすぐに信玄は頼重の遺言と称して頼重の遺児寅王を擁して出陣し、高遠勢を攻撃した。9月25日、安国寺門前の一帯で両軍の激戦があり、700余人の戦死者を出して高遠勢は大敗し、頼継は敗走したと言う。この結果、諏訪郡全域は武田氏の支配下となった。

 安国寺門前古戦場は、その名の通り安国寺の周辺で行われた。安国寺は、南北朝時代の小康時期の1345年、足利尊氏・直義兄弟が夢窓国師の勧めに従って元弘以来の戦乱による戦死者を弔うため、全国66ヶ国に造立した寺院である。信濃安国寺は、現在も茅野市宮川に残っている。門前を通る車道の脇の生垣に古戦場の解説板が立っている。

 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.989093/138.140802/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


戦国大名武田氏の戦争と内政 (星海社新書)

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  • 作者: 鈴木 将典
  • 出版社/メーカー: 星海社
  • 発売日: 2016/07/26
  • メディア: 新書


タグ:古戦場
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