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金山城・九十九山砦(群馬県前橋市) [古城めぐり(群馬)]

DSCN0480.JPG←主郭西側の段差と堀跡の道路
(2019年12月訪城)
 金山城は、この地の土豪高山氏の城と伝えられている。城址石碑にある刻文によれば、高山氏の祖、源義政が築いたと伝えられると言う。義政は新田義重の孫に当たると伝えられるが、新田氏の系図には見られず、後世の仮託の可能性が高い。戦国時代の城主は高山山城守で、元亀年間(1570年~1573年)に廃城になったと言う。

 金山城は、現在細ヶ沢川東岸の台地上に築かれた城である。現在は宅地化・耕地化が進んでおり、明確な遺構は少ない。主郭は東城と呼ばれ、宅地と畑であるが、周囲より一段高くなった高台で、概ねその形状は残っている様である。主郭北辺の県道101号線沿いに、城址標柱が立っている。この県道も含めて、周囲の道路は空堀の跡であるらしい。主郭の西側には、堀跡の車道を挟んで中城・西城の地名が残る二ノ郭・三ノ郭があるが、宅地化・耕地化による改変が多く、その形状を追うことは難しい。この他、県道の北側も外周の曲輪であったと考えられ、北西部には細ヶ沢川に繋がる深い水路があり、大外堀を為していたと思われる。主郭東側には虚空蔵郭と言う外郭があり、かつてはその東端を区切る谷筋が入り込んでいたが、現在は耕地整理で谷が埋められており、全く城跡らしさを残していない。

 九十九山砦は、金山城の南東300mにある比高25m程の九十九山にあり、金山城の烽火台であったとされる。散策路があるので容易に登ることができる。山頂には前方後円墳があり、それをそのまま烽火台や物見台として使用していたのであろう。城砦としての改変は見られない。
九十九山山頂の前方後円墳→DSCN0456.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:【金山城】
    https://maps.gsi.go.jp/#16/36.440567/139.059395/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
    【九十九山砦】
    https://maps.gsi.go.jp/#16/36.438133/139.060940/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世平城
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