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宿の平城(群馬県前橋市) [古城めぐり(群馬)]

DSCN0054.JPG←主郭
(2019年12月訪城)
 宿の平城は、この地の土豪阿久沢氏の要害で、苗ヶ島城に対する詰城であったとされる。阿久沢氏といえば、東毛地区では深沢城の阿久沢氏が知られるが、それと同族であろう。ただ宿の平城は苗ヶ島城から5km以上も離れており、遺構面でもあまり普請の手が入っていないので、戦国期以前の逃げ込み城のようなものであったかもしれない。また一説には、桃井播磨守が築いた城との伝承もあるらしいが、阿久沢氏の要害とする方が自然である。

 宿の平城は、赤城山南中腹にある標高740mの御殿山と言う峰に築かれている。すぐ北側に車道があり、北西麓に城址標柱が立っている。この標柱の南に、物見台のような高台があり、その上に岩があって「見張石」と書かれた標柱が立っている。宿の平城に関連したものか、それともこの地で有名な国定忠治にまつわるものなのか、よくわからない。山上まで明確な道はないが、比高60m程なので、適当に斜面を直登し、西尾根に取り付いて登城した。山頂の主郭は明確に削平された平場になっており、南にはニノ郭の平場、西尾根にも小郭2つが確認できる。また北尾根を降った先には物見台が築かれている。その北側下方には小さな桝形虎口のような屈曲した動線が築かれている。遺構としてはこれだけで、堀切も土塁もなく、至って素朴な作りの城である。
北尾根の物見台→DSCN0076.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.493802/139.185609/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


戦国の山城を極める

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タグ:中世山城
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