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花咲城(山梨県大月市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN0713.JPG←神社背後に残る土塁
 花咲城は、花咲鐘撞堂とも言い、歴史不詳の城である。古くは屋敷跡と伝承され、『甲斐国志』では陣鐘を置いて急を告げた所、或いは烽火台と推測している。在地土豪層の要害とも考えられている。

 花咲城は、天狗山と呼ばれる標高417m、比高50m程の丘陵先端部に築かれている。前面の上花咲集落との間は中央自動車道が貫通し、背後の尾根はゴルフ場へ通じる車道があって周辺部は改変を受けている。しかし主郭付近は往時の姿をかなり残していると思われる。ほぼ単郭の小規模な城砦で、主郭には現在神社が建ち、その後ろに土塁が築かれている。背後には堀切があったと想定されるが、ゴルフ場の車道から神社まで通じる小道が切り開かれているため、堀切は埋められてしまっていると思われる。土塁も神社建設で改変を受けている。堀切から西側に落ちる竪堀はしっかりと確認でき、その下方には腰曲輪が築かれている。主郭の周囲にはこれ以外にも腰曲輪が見られるが、夏場だと草が茂っていて少々わかりにくい。尚、訪城した時は神社の社殿が再建中だった。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.606283/138.922044/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


甲斐の山城と館〈下〉東部・南部編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

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  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2014/07/01
  • メディア: 単行本


タグ:中世山城
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