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尾花沢楯(山形県尾花沢市) [古城めぐり(山形)]

DSCN3302.JPG←神社周囲の堀跡
(2020年9月訪城)
 尾花沢楯は、最上八楯の一で、尾花沢氏の居城である。最上八楯は、天童城主天童氏を盟主とした最上地方の有力武士団の連合体で、山形城主最上義光の時代には最上氏の北進に対して激しく抵抗した。しかし義光による切り崩しにあい、天正年間(1573~92年)の天童合戦では、天童方の尾花沢氏は義光方に付いた延沢城主野辺沢氏に攻撃され、尾花沢楯は攻略されたと言う。江戸時代には尾花沢代官所陣屋が置かれ、幕府の直轄領を支配した。

 尾花沢楯は、丹生川南岸の比高10m程の河岸段丘の西縁部に築かれている。城跡は現在、尾花沢小学校の校地と民家に変貌している。遺構はほとんど残っていないが、西の車道脇に堀跡の地形が残り、南東端の稲荷愛宕両所神社の周囲にも堀跡が残っている。この堀は北側に伸びており、民家の裏に低地となって残っているが、かなりわかりにくくなっている。往時は南北に長い二ノ郭と、西側に突出した主郭で構成され、2郭の間を空堀で分断していたらしいが、この空堀は失われている。城跡の痕跡は部分的に残るが、解説板はおろか城址標柱もなく残念である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/38.608621/140.401003/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世崖端城
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