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霞ヶ城(長野県下諏訪町) [古城めぐり(長野)]

DSCN5085.JPG←秋宮から見た館跡の高台
 霞ヶ城は、諏訪大社下社の大祝であった金刺氏の一族手塚別当金刺光盛の居城と伝えられる。光盛は、大祝金刺盛澄の弟で、治承寿永の乱(いわゆる源平合戦)の際、木曽義仲に従って倶利伽羅峠の戦いなど数々の戦いで軍功を挙げた。加賀篠原の戦いでは、敗走する平家軍の中にあってただ一騎踏みとどまって奮戦した斎藤別当実盛を一騎打ちの末に討ち取った。その後、義仲に最後まで従い、粟津ヶ原で討死した。

 霞ヶ城は、諏訪大社下社秋宮の南に隣接する高台の上に築かれている。またすぐ西の眼下には大祝の居館神殿(ごうどの)がある(現在の下諏訪中学校の校地)。以前はホテルが建っていたらしいが、現在建物は取り壊され、空き地・駐車場となっている。外周には腰曲輪状の平場が見られるが、遺構かどうかは不明。また秋宮境内との間には堀跡のような切通しの車道が通っているが、『信濃の山城と館』によれば昭和初期に公園化に伴って開削されたもので、往古は秋宮境内と続いていたらしい。明確な遺構はなく、残っているのは地勢だけであるが、館跡には金刺盛澄の銅像と解説板が立っている。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.073791/138.090441/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


信濃の山城と館〈第6巻〉諏訪・下伊那編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

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  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2013/08/01
  • メディア: 単行本


タグ:居館
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