SSブログ

並榎城(群馬県高崎市) [古城めぐり(群馬)]

IMG_9438.JPG←主郭切岸と堀跡
 並榎城は、和田城主和田氏の騎馬衆並榎将監・同庄九郎の城と伝えられている。並榎氏は、武蔵七党の一、児玉党の一流阿佐美氏の一族とされる。また城主には別説もあり、箕輪城主長野業政の家臣飯塚忠則が城主であったとも言われる。

 並榎城は、烏川北岸の段丘南端に築かれている。城の東西は小河川によって周囲の台地と隔絶されており、城を築くに好適な地である。南端中央部に縦長の主郭を置き、その東・北・西にコの字状に二ノ郭を廻らし、その北側に横長の三ノ郭を配置していたらしい。現在城内は、中心部をJR信越本線が東西に貫通し、その北側一帯は宅地化されて、遺構はほとんど湮滅している。JRの南側は一面の畑となっているが、主郭東側をニノ郭と分断する堀跡は、現在でも堀状になっていて小道が台地下まで続いている。主郭とニノ郭周辺には、往時さながらの切岸地形が残っている。この他、二ノ郭東から三ノ郭の東・北を区切る小川が、河川改修を受けながらも往時の流れを残し、天然の外堀となっていたことが伺われる。部分的ながらも城跡らしさを残してはいるのだが、残念なことに城址碑も解説板もない。城の南には公園があるのだから、解説板の一つも欲しいところである。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.339725/138.984604/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


関東の名城を歩く 北関東編: 茨城・栃木・群馬

関東の名城を歩く 北関東編: 茨城・栃木・群馬

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2011/05/31
  • メディア: 単行本


タグ:中世崖端城
nice!(5)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー