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馬場城(石川県輪島市) [古城めぐり(石川)]

DSCN7509.JPG←主郭背後の大堀切
(2020年11月訪城)
 馬場城は、能登守護畠山氏の重臣長氏の一族仁岸(饒石)石見守常清の城と伝えられている。常清は畠山義綱に仕え、2代與三右衛門常次は長連龍に仕え、1621年に没したと言う。

 馬場城は、標高105m、比高90mの城山に築かれている。明確な登道はないが、山の東側に入り込んだ谷筋を登る小道が北麓から付いており、それを奥まで進んだところで西側の山林内に分け入り、そのまま西の斜面を適当に直登すれば、城の南側の尾根に到達する。あとは尾根を北に辿れば堀切が現れ、城域に入れる。馬場城は山頂に主郭を置き、その北側斜面に幾重にも腰曲輪群を築いている。薮ではっきりしない部分もあるが、北東斜面にも何段も腰曲輪群がある様だ。腰曲輪を繋ぐ動線構造や、動線制約の竪堀も確認できる。主郭の西尾根に下っていくとここにも曲輪群があり、側方に竪堀1本がある。先端には小高くなった物見郭らしい峰があり、木々の向こうに日本海が見える。おそらく大手の登り道横の物見なのであろう。一方主郭の背後には大堀切が穿たれ、北東の腰曲輪から武者走りがこの堀切に通じている。更に南の尾根には小堀切が3本穿たれている。馬場城は、日本海の水運を監視する役目を負った小規模な城砦であったと思われる。
主郭→DSCN7515.JPG
DSCN7542.JPG←北斜面の腰曲輪群

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/37.228124/136.717976/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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