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白石城(宮城県仙台市) [古城めぐり(宮城)]

DSCN9882.JPG←主郭外周の空堀
(2020年11月訪城)
 白石城は、白石三河守宗頼の居城と伝えられる。宗頼は子がなかったため、国分能登守某の弟を養子として世嗣とした。これが三河守宗明とされる。これらのことから白石氏は国分氏の重臣であったと推測されている。一方、白石城内にある宗頼の墓には、伊達晴宗の正室栽松院の家臣とある。栽松院は伊達政宗(貞山公)の祖母に当たり、1591年にこの地に移り、1594年に亡くなった。

 白石城は、比高10m程の段丘南東端に築かれている。現在明確に残っているのは主郭部分だけである。段丘の南東端をL字の空堀で穿って主郭を築き、主郭の北から西にかけては土塁を築いて防御している。また主郭の東側にも一段低い腰曲輪を置いている。この腰曲輪は、北側に主郭から続く土塁と空堀があり、塁線がやや北側に張り出して横矢を掛けている。主郭内には宇佐八幡神社が置かれ、内部は公園化されている。また栽松院や白石宗頼、根白石で没した黒川季氏の墓も立っている。主郭の外側にも二ノ郭などの外郭があったと思われ、空堀外の北側には低土塁があるほか、腰曲輪のような雰囲気で若干高くなっている。また西側に広がる空き地の西には水路が通る堀状の地形があり、その脇には土塁も見られるので、おそらく二ノ郭の空堀跡だろうと推測される。
 尚、実は白石城に来るのは今回が2回目である。前回は2019年の夏に来たが、薮がひどくて空堀が見にくかったので、今回再訪した。ところが、前回は主郭の土塁や空堀は山林となっていたのに、今回来てみたら、重機を入れて土塁と空堀の山林が全て伐採されており、主郭西側の土塁を一部崩して重機道を作っていた。整備してくれるのはありがたいが、遺構を損壊するのはやめて欲しい。
主郭北側の土塁→DSCN9853.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/38.348809/140.798271/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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