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松本城(栃木県足利市) [古城めぐり(栃木)]

DSCN2221.JPG←土塁と空堀状地形
 松本城は、歴史不詳の城である。足利尊氏の執事を務めた高師直の曽祖父、高重氏は松本入道と称していたことから、その屋敷が松本郷にあったと考えられ、松本城を居城としていたことが推測される。また重氏の子師氏は、足利家時(尊氏の祖父)・貞氏(尊氏の父)2代に執事として仕え、やはり松本入道と呼ばれていたらしいことから、師氏も松本城を居城としていたことが考えられる。

 松本城は、小俣川東方の丘陵端の段丘にあったらしい。日枝神社の北側にあり、西側に広がる住宅地より一段高い平場となっている。この平場は一部が畑となり、その他は雑木林となっているが、周囲には切岸と腰曲輪らしいものが見られ、背後に物見台状の土塁と空堀状の地形も残る。その裏の斜面には段々の平場が築かれているが、畑の跡であるらしい。この他、主郭と思われる高台の入口のところも、虎口の様に見えなくはない。後世の改変が疑われるため遺構は明確にできないが、『足利市遺跡地図』では主郭・虎口・腰曲輪・土塁が残るとされる。もし鎌倉期の高氏にまつわる遺跡であれば、非常に貴重である。
段丘の南西角部→DSCN2214.JPG
DSCN2206.JPG←西側の腰曲輪らしい平場

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.387787/139.381120/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:居館
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